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私が初めてザ・ビートルズ(以下、ビートルズ)を聴いたのは、小学校高学年の頃である。
同級生の家で、かなり年の離れたお兄さんが持っていた、所謂「赤盤」と呼ばれる2枚組のLP(わかるでしょうか)を聴かせてくれたのが出会いだった。
解散が1970年だから、既に解散していた頃であろう。デビューから8年程度しか活動期間がなかったとは。。。

それまではアイドルの「歌謡曲」位しか聴いたことがなかった私は、全く違う音楽に衝撃を受けた。
それ以前にも名前は聞いたことがあったが「何を歌っているのかわからない音楽なんて」という、無理やり作った偏見と、聴こうと思っても聴く機会が無かったため、解散後の出会いとなった訳である。

今と違って無料配信もなく、高いレコードを買うお金もなく、もっと聴きたくても聴くことができない時代だった。
唯一の方法がエアチェックと呼ばれていた「ラジオの音を自分で録音したカセットテープ」を聞く方法である。
これだとカセットテープ代だけで済むので、子供の小遣いでもやり繰りができた。

当時はFMで「〇〇特集」などが組まれていて、「毎週土曜日、何週連続でビートルズを全曲放送する」というような、今ならあり得ないような番組があった。もちろん曲の最後に喋りが被るというようなことも無い。

ただ、時間が遅く、当時多くの同級生が聞いていた「オールナイト・ニッポン」なども、そんな時間まで起きているのが難しい特異体質(?)の私は、その番組を聞いたことがないので学校でも話が合わない。横道に話が逸れたが、それでも気合を入れて「今晩はエアチェックだ!」とラジオを付けたまま起きているつもりの私だが、いつのまにか朝になっているという悔しい経験も何度か味わった。

しかしエアチェックに成功することもあり、時間の許す限りカセットテープを聴いたものである。

社会人になるとレコードからCDの時代となり、金銭的にも余裕ができたので、ビートルズ・ボックスなどのセット物を購入し、今まで知らなかった曲も聴けるようになった。

さて、ビートルズとは無関係に、いつの間にかチェロ合奏のアレンジをするようになった私は、ビートルズの編曲に手を付けていないことに気づき、早速チャレンジしてみた。

私の編曲ポリシーは、基本的に「なるべく原曲に忠実に」であるが、うまく編曲できた曲もあればイマイチ、ニ、サンの曲もある。

それでも「好きこそ物の上手なれ」であり、継続は力である。これまでにアレンジした30曲以上のストックが手元にある。

しかしである。

しかしながら、どういうことか、こんちくしょう、ふざけるな!である。
温厚な私であるが、生まれて初めて憤慨したのだ。

この文章を読んでいる方は、私が広くアレンジ楽譜を格安でオンライン販売していることをご存じだと思うが、ビートルズの楽譜は利権の関係により「販売してはならぬ」なのである。
著作権を持つ某出版社よ、絶対に、ゆ、る、さ、ん、ぞ。

しかしここで気の向くまま、どれだけ悪口雑言・罵詈讒謗を並べても私の気は済まないし、時間の無駄である。

という訳で、★ そうだ、売れないなら、欲しい人に差し上げよう ★、との思いに至ったのである。
ここが私の聖人君子と呼ばれる所以である。誰も呼んでくれないが。
これなら利権が絡まないので、誰からも何も言われることはない。「好きなだけ持ってけ!」である。

これを書いているのは2024年3月であるが、一気に全曲をアップすることは難しいので、徐々に増やしていこうと思う。
どれほどのペースになるかわからないが、全ての曲は「スコアとパート譜のセット」でアップしようと思う。

尚、ダウンロードする場合は、ビートルズ以外の楽譜を1曲以上購入すること。
これであなたと私は Win-Win の関係となり、永遠の友人関係が築ける気がする。

さて、アップする記念すべき1曲目は「オール・マイ・ラヴィング」だ。
ビートルズの曲の中で、どれが一番好きか、と聞かれたら「この曲」と答えるかもしれない、初期のポールの名曲である。
四重奏でも六重奏でも演奏できるアレンジだぞ。

気に入ったら、次の曲もまた宜しく頼む。
1曲につき1曲以上の購入を忘れないこと。これが友人同士の約束だ。
ここだけの話だが、忘れても2回までは許すことにする。これは内緒の話である。

それでは、ビートルズが好きなチェリストもそうでないチェリストも、またビートルズなんて聴いたことがないから好きか嫌いかわからん、というチェリストも、一度は仲間と音出しして欲しい。

(心の声)ビートルズのチェロ編曲が、日の目を見ずに埋もれたままというのが悔しかったのです。。。

オール・マイ・ラヴィング 
スコア譜・4パート譜・6パート譜(一括ダウンロード)


 

Writing06

~ ビートルズと私 ~

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