ICC参加レポート 6/15
石島です。レポートその6です。7日間のうちの3日目に入りました。
2005/5/18
<クリニック>
この日は山崎伸子さんのクリニックを聴講。受講者はMLの竹内さん。
曲はバッハの6番プレリュード。
竹内さんはピアノを弾かれる奥様と参加しており、二人とも当選してしまったためにそのうちの一つを辞退する、という恵まれすぎた抽選であった。
しかしそのおかげで繰り上がり抽選で、私がおこぼれ当選するというラッキーな流れとなったのである。
演奏は見事なもので、山崎さんからも「ヘタなうちの学生より弾けるじゃない」とのお墨付きをもらってましたね。パチパチ。
左手がハイポジションに移動する際に手首が下がる、という問題への改善指摘や、フィンガリングについての若干のアドバイスを受けて、これで竹内さんは更に上達されることでしょう。
<マスタークラス>
この日は御大バーナード・グリーンハウスさんが登場。
受講者の一人目は日本の音大生(男性)。
ベートーヴェンの3番。
ここでも「ビブラートは音が変わっても止まらないこと」としつこく指摘された。
「音を出してからビブラートを掛ける」=「ビブラートが音のたびに止まる」なので、そのようなビブラートに慣れてしまっている人は根本的に「それじゃダメ」と直されるわけで、この掛け方の違いで、出てくる音は全く違う表現になる。
奇異に思ったのは、出だしのAを「自然な音の立ち上がりのためには、右手で弾き始めるのと同時に、左手で叩きなさい」と指導していた点。
これについてはいろいろと異論があるだろう。
二人目は韓国の女性。アルペジョーネソナタ。
この人は抜群に上手。
技術的には「ピチカートをもっと駒の近くではじくといい」と指摘されたくらいで、それ以外はずっと「いかにフレーズを歌うか」に終始。
それでなくても十分歌っていたと私は感じていた演奏が、更に本当に素晴らしく「歌われ」る。
その変化を悠々とこなした受講者であった。
何と素晴らしい素質を持っていることか。
御大もとても楽しそうであった。
<プロミシングチェリストコンサート>
この日は横坂源さん。
曲はドビュッシーのソナタとカサドの無伴奏。
ドビュッシーは前日のグランドコンサートでも斉藤建寛さんが演奏した曲。
カサドは前日のマスタークラスの受講者は1楽章だけだったが、ここではまたいい演奏で全楽章が聴けて満足。
今回はここまで。次は3日目の午後だ。